アメリカ議会下院は１６日、ＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）の合意に不可欠な法案の採決の期限を来月３０日まで延長した。ＴＰＰ交渉の合意が遠のく可能性が強まっている。

　議会下院は先週、ＴＰＰ合意に不可欠な２つの法案を採決した。オバマ大統領が各国と同意した通商協定の内容を議会が修正できなくする法案は可決されたものの、ＴＰＰが合意された際に国内の労働者を守るための法案は大差で否決された。

　下院の指導部は１６日、否決された法案を早期に再び投票し可決するのは難しいと判断、来月３０日まで法案の審議を延長した上で採決することを決めた。今後調整が続くが、今のところ法案可決のメドはたっておらず、ＴＰＰ全体の交渉の行方に影響が出ることが予想される。