ウクライナ 侵攻影響で学校で学べない子どもたちのため…日本が“遠隔学習”を支援
ウクライナでは、侵攻の影響で学校で学べない子どもたちのため、デジタル技術を使った学習センターが開設され、日本も支援を行っています。
ウクライナの首都キーウからおよそ1時間のアンドリーウカ村は、去年2月の侵攻直後からおよそ1か月間、ロシア軍に占拠されました。
鈴木あづさ記者(NNNアンドリーウカ)「学校の入り口の柱には、銃弾のあとが生々しく残されています」
ウクライナ教育科学省によりますと、現在、150万人以上の子どもたちが避難場所などから遠隔で勉強しています。
このため、ウクライナ各地で「デジタル学習センター」が開設されていて、日本はJICA(=国際協力機構)を通じて、センターの半数以上にパソコンなど必要な教材を届ける計画です。
この学習センターは地下に作られていて、ミサイル攻撃などがあった場合は避難場所としても活用できるということです。
この学校に通う14歳のビタリーナさんは、父親が自宅でロシア兵に殺されました。
ビタリーナさん(14)「ロシア軍が残した弾の跡です。戦争ができるだけ早く終わり、ロシア兵が私たちの国から出て行くことを願っています」
まだ気持ちの整理がついておらず、父親のことを思い出すのがつらいというビタリーナさん。JICAでは、東日本大震災に関わった専門家と共に、キーウで子どもの心理ケアに関する研修を実施することにしています。