米副大統領候補 テレビ討論会で舌戦 経済政策など互いに批判
11月のアメリカ大統領選挙に向けた、民主党・共和党の副大統領候補による初めてのテレビ討論会が開かれました。ワシントン支局から中継です。
互いの大統領候補であるハリス副大統領とトランプ前大統領を批判し合った討論会でしたが、大統領選の争点である不法移民や経済の問題など「政策に焦点が当てられていた」との評価が出ています。
共和党・バンス氏
「歴史的な移民危機に陥っているのは、ハリスがトランプ氏の国境政策を取り消したせいだ」
民主党・ウォルズ氏
「トランプは国民に約束し、4年間あった。大きく美しい国境の壁を建設し、費用はメキシコが負担すると。しかし、建設は2%に満たず、メキシコは一銭も払っていない」
経済や移民政策などでお互いを批判しましたが、緊迫する中東情勢をめぐっては、両者ともにイスラエルへの支持を表明しました。ウォルズ氏は「重要なのは安定したリーダーシップだ」と述べ、ハリス氏こそが大統領にふさわしいと強調しました。
これに対し、バンス氏は「トランプ氏は世界に安定をもたらした」と実績をアピールしました。
――Q.今回の討論会、現地ではどのように評価されたのでしょうか。
終了直後、双方の陣営関係者からは、手応えの声が聞かれました。
民主党側は「ウォルズ氏は重要な問題を本心から語ることで、アメリカ国民にそれを痛感させた」、また、共和党側からは「圧倒的な勝利を収めた」などといった声が上がりました。
アメリカメディアでも「礼儀ただしく、政策に焦点が当てられた討論会だった」など好意的な評価が目立っています。
また、討論会終了後にCNNが行った「討論会の勝者」をたずねた世論調査では、バンス氏が51%、ウォルズ氏が49%と拮抗しています。
大統領選挙までおよそ1か月と迫る中、選挙戦は接戦が続いています。
選挙戦のカギを握る無党派層が、今回の討論会をどう評価したのか、今後注目されます。