財政破たんの危機にひんするギリシャを巡り、ユーロ圏の財務相会議は２７日、今月末での支援打ち切りを決めた。ギリシャが債務不履行に陥るとの懸念がさらに高まっている。

　ユーロ圏財務相会議でギリシャは現行の支援策の延長を要請していたが、ユーロ圏側はこれを拒否し、今月末で金融支援を打ち切ることを決めた。ＩＭＦ（＝国際通貨基金）に対する２０００億円を超える債務の返済期限が今月末に迫っており、ギリシャが債務不履行に陥るとの懸念がいっそう高まったことになる。

　一方、ギリシャはＥＵ側が求める改革案の受け入れの是非について来月５日に国民投票を実施することを決めた。

　アテネ市民「何のために投票するのかわからない。ここまでの混乱に陥るべきじゃなかった」「きっと年金は削減されるけどユーロ圏からは離れてほしくない」

　チプラス首相は、投票の結果をもとにＥＵなどと再度支援について交渉を行うとしているが、首都アテネでは預金を引き出そうという市民の行列ができるなど、不安が広がっている。