金正恩第1書記、前線に「準戦時状態」宣言
韓国の国防省が20日、北朝鮮側から砲撃を受けたと発表したことについて、北朝鮮軍は砲撃を否定する緊急報道を発表した上で、金正恩第1書記が前線地帯に対し、「準戦時状態」に移行するよう命じた。
韓国の国防省は20日、北朝鮮から高射砲と推定される砲弾を撃ち込まれ、自走砲数十発を撃ち返したと発表した。これに対し、北朝鮮軍の最高司令部は20日夜、緊急報道を発表して砲撃を否定し、韓国側から36発の砲撃を受けたものの被害はなかったと主張した。
金正恩第1書記は20日夜、労働党・中央軍事委員会の緊急拡大会議を開き、韓国に反撃する作戦計画を承認した。「準戦時状態」が宣言されるのは1993年以来、22年ぶりのこと。
北朝鮮軍は、22日夕方までに宣伝放送を中止しなければ軍事行動を開始すると韓国側に伝えていて、南北間の軍事的緊張が高まっている。