「イスラム国」施設を空爆 テロ以降“初”
129人が犠牲となったフランス・パリの同時多発テロ事件で、劇場を襲撃した容疑者の1人は5年前、過激な思想に染まり、動向を注意する人物として警察に認知されていたことがわかった。
パリ市内から車で1時間ほどのところにあるシャルトル市の集合住宅に、劇場を襲撃した容疑者の1人が数年前まで住んでいたということがわかり、パリ市内だけでなく郊外にも動揺が広がっている。
シャルトル市の市長によると、この容疑者はフランス人のイスマイル・オマル・モステファイ容疑者(29)。地元メディアによると、男はモスクに通っており、5年前、過激な思想に染まり、動向を注意する人物として警察に認知されていたという。
また、当局は新たにベルギー生まれの男(26)を国際指名手配した。地元メディアは、実行犯の1人の兄弟で車の運転など支援をしたと報じている。
一方、AFP通信によると、フランスはシリアの過激派組織「イスラム国」関連施設を空爆した。今回のテロ事件以降、初めてとみられる。
フランスでは非常事態宣言が出されており、屋外で人が集まることが禁止されている。普段の日曜日の朝だと食料品などを買い求める市民らでにぎわう名物の市場も軒並み中止になっている。さらに、この週末、デパートや大型ショッピングセンターも閉館となった。
パリにある日本大使館からは、「不必要な外出は避け、事件現場には近づかないように」と、日本人に対して注意が呼びかけられている。16日は学校が始まるが、不安だという声は多く聞こえている。