欧州への難民など 1年で推計100万人超
国連とIOM(=国際移住機構)は22日、今年1年間で中東などからヨーロッパに流入した難民や移民の数が、100万人を超えたとする推計を発表した。
国連とIOMによると、今年に入り、中東などから地中海を渡ってヨーロッパに入った難民と移民が97万人以上いたほか、陸路でもおよそ3万4000人が流入し、第2次世界大戦以降、初めて100万人を超えたという。
地中海を渡った難民らのうち、内戦が続くシリアから来た人が全体のおよそ半分で最も多く、ほか、20%がアフガニスタンから、7%がイラクからだった。
また、全体の8割以上がトルコから地中海を渡ってギリシャに到着する一方、移動中に死亡または行方不明になった人が3600人以上いたという。
国連のグテレス難民高等弁務官は、声明の中で「一部の地域で外国人排斥の感情が高まっているが、難民らが社会に寛容さや多様性をもたらすなど、プラスの面があることを認識することが重要だ」と訴えている。