G20初日 麻生財務相、中国の課題を指摘
G20(=財務相・中央銀行総裁会議)が中国・上海で始まった。初日の会議で麻生財務相は中国の課題を指摘し、中国に対し中期的な構造改革プランをつくるよう求めた。
今回のG20は、年明けからの世界的な株価下落の震源地となった中国が初の議長国をつとめる。開幕式では李克強首相が「中国は、需要を拡大しながら、構造改革の強化に力を入れる」と訴えた。
また、これに先立ち行われた楼継偉財政相の会見で、中国政府が景気対策のために財政出動を検討する考えを示し、世界経済の回復を後押しする姿勢を強調した。
世界経済をテーマに行われた初日の会議では、麻生財務相が日本経済の現状について説明したほか、各国が政策課題に真摯(しんし)に取り組む必要があるとして具体策を示すよう呼びかけた。
麻生財務相「中国の経済については、国内の過剰設備、過剰信用といった構造問題を抱えている中で中期的な構造改革のプランと人民元の安定策を含んだパッケージを示す必要があるということを指摘した」
G20は、最終日の27日に共同声明をとりまとめる。市場の不安を払拭するような具体策が示せるのかが焦点となる。