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韓国“合意は被害者要求事項を最大限反映”

2016年3月8日 16:43
韓国“合意は被害者要求事項を最大限反映”

 国連の女子差別撤廃委員会は7日、いわゆる従軍慰安婦問題について「多くの課題が残されていて遺憾である」とする報告書を発表した。

 委員会は、女性差別に関する課題を定期的に審査するもので、今回、慰安婦問題についても審査が行われていた。日本政府は先月の委員会で、慰安婦問題について「日本軍による強制連行を裏付ける資料は確認できなかった」とする立場を説明したが、報告書ではこれに対する言及はなかった。

 一方で、昨年末の「最終的かつ不可逆的に解決された」とする日韓合意について、「犠牲者の立場に立っていない」などとして遺憾の意を表明した。その上で、慰安婦問題について「教科書に記載し歴史的事実を客観的に提示すること」や、「問題解決に向けた対応を次回の委員会で報告すること」などを求めた。これに対し、日本政府は反論している。

 岸田外相「(報告書は)日本政府の説明内容については、十分踏まえておらず、遺憾であると受け止めています」

 また、岸田外相は「合意を歓迎している国際社会の受け止めとはかけ離れており批判は当たらない」と主張。さらに、菅官房長官は国連に「極めて遺憾であると強く申し入れた」と明らかにした。

 一方、韓国外務省も「合意の主な目的は被害者の尊厳の回復と心の傷の治癒である」とした上で、「合意は被害者が要求してきた核心的な事項が最大限反映されたもの」としている。