ロシア外相“北方領土4島全てが交渉対象”
ロシアのラブロフ外相が、北方領土問題について、4島全てが交渉対象だとする認識を示した。しかし、従来の強硬姿勢は崩さず、日露の立場の違いが改めて浮き彫りになった。
ラブロフ外相は12日、日本を含む一部外国メディアと会見した。この中でラブロフ外相は、北方領土の問題について「4島の帰属を完全に明確にしたい」と述べ、来月に予定されている日露首脳会談を前に、領土問題を交渉することへ柔軟な姿勢を見せた。
しかし、平和条約を締結した後に、歯舞群島と色丹島の2島を引き渡すとしたとした「日ソ共同宣言」を重視するとして、領土問題の解決を平和条約締結の条件とする日本との立場の違いを改めて強調した。
また、北方領土を含むクリル諸島(千島列島)で進めている軍備強化についても、「国境での安全を確保する義務がある」と説明するなど、強硬姿勢を崩していない。