トルコで起きたクーデター未遂に関し、トルコ政府はこれまでに約６０００人を拘束したと発表した。兵士らは一時、テレビ局なども占拠していて、緊迫した当時の状況が徐々に明らかになっている。

　国会や警察本部など、攻撃を受けた施設につながる道路は１７日も封鎖され、厳戒な警備が続いていた。

　兵士らはアンカラや最大都市イスタンブールの要衝を掌握すべく襲撃した。一時占拠されたテレビ局でニュースキャスターを務めるアフ・オズユルトさん。ＮＮＮの取材に応じたオズユルトさんは、銃を持った兵士らと社屋の前で遭遇したという。

　ＣＮＮトルコ／アフ・オズユルトさん「ヘリコプターから兵士１５人が降りてきて、この建物と裏の建物に入ってきました。突入してきた兵士らと遭遇したんです」

　兵士らは発砲も辞さないようすだったという。

　ＣＮＮトルコ／アフ・オズユルトさん「彼らは銃で撃ってもよいという命令書を持っていました武力行使の許可です」

　クーデターを試みた兵士らは、スタジオのあるフロアまで侵入し、スタッフを次々に外に出すなどしたため、一時、放送できない状態になった。しかし、約１時間後に警官隊が突入し、兵士らを取り押さえたという。

　トルコ政府は、これまでにクーデターの企てに関わった疑いがあるとして、兵士など約６０００人を拘束したと発表。

　拘束者の数は今後も増えることが予想され、政権転覆の危機を乗り越えた現政権は、対抗する勢力への弾圧の手をさらに強めるものとみられる。