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米民主党大会「団結」テーマも波乱の幕開け

2016年7月26日 7:15
米民主党大会「団結」テーマも波乱の幕開け

 アメリカ大統領選挙に向け民主党の党大会が始まった。女性初の大統領を目指すクリントン前国務長官が大統領候補に正式指名されるが、大会は冒頭から波乱含みとなっている。ペンシルベニア州の会場から近野宏明記者が中継で伝える。

 党大会初日のテーマは「団結」。会場は黒人やヒスパニックなどさまざまな人々で埋まっているが、党の団結を危うくする不穏な空気もただよっている。

 初日は党の政策綱領を承認するほか、ミシェル・オバマ大統領夫人らが演説する。4日間の期間中、レディー・ガガさんら多くの著名人も参加し、支持の広さをアピールする。クリントン氏はこの日も選挙活動に注力していて、正式指名を控え共和党のトランプ氏への批判に熱がこもる。

 クリントン氏「我々は先週の共和党大会とは全く異なる大会を行う。未来を共に築いていこう」

 しかし党内では、予備選挙では中立であるべき幹部によるクリントン氏への肩入れを示唆するメールが明らかになり、大会を主催する全国委員長が責任をとり辞任を表明するなど異例の事態に。予定していた開会宣言も急きょ代役を立て、ぎくしゃくした印象を与えている。

 サンダース氏が大会2日目に、自らを支持する代議員をクリントン氏に譲ると表明するため、党内の結束は表向き整う。しかし支持者らは会場周辺で不満を訴えている。

 初の女性大統領誕生へ盤石の態勢を整えたい民主党だが、党内の亀裂を深めかねない危うさをはらむ開幕となった。