クリントン氏正式指名 初の女性大統領候補
アメリカ大統領選挙に向けた民主党の党大会は2日目の26日、代議員による投票が行われ、クリントン前国務長官が正式に指名を獲得した。ペンシルベニア州の会場から田口舞記者が伝える。
アメリカ史上初めて主要政党で女性の大統領候補が誕生した。指名が決まると会場では、大きな歓声が上がった。投票はそれぞれの州が集計結果を発表する形で行われ、最後に、候補者指名を争ったサンダース上院議員が、改めてクリントン氏への支持を呼びかけた。
サンダース氏「私に投じられたすべての票を、クリントン氏に譲りたい。クリントン氏が大統領に選ばれることを提案する」
クリントン氏はようやく、党の正式な大統領候補となった。しかし、課題は残っている。サンダース氏自ら党内の融和を演出したにもかかわらず、支持者の間ではクリントン氏への不信感は根深いままだ。
サンダース氏支持者「(Q:クリントン氏を支持する?)今はまだ考えられない。クリントン氏は腐敗していて不誠実だ」
また、一部のサンダース支持者がプレスセンターになだれ込み、不満を訴えるなど、混乱する場面もあった。
このあと、夫のビル・クリントン元大統領が演説を行い、打倒トランプ氏に向けて党の団結を呼びかけるとみられるが、代議員の中には「団結にはまだ時間が必要だ」と話す人もいた。残りの党大会の日程で、依然くすぶるサンダース支持者の不満を抑えることができるのか、クリントン氏の正念場が続くことになる。