アメリカの新聞「ニューヨークタイムズ」は６日、オバマ政権が検討している「核の先制不使用」の宣言について、断念したもようだと伝えた。

　これは６日付のニューヨークタイムズが複数の政府高官の話として伝えたもの。「核なき世界」の実現を目指すオバマ政権は、「核の先制不使用」を宣言することを検討していたが、政権内から、日本や韓国などの同盟国を動揺させるとの意見が相次いだという。

　また、カーター国防長官やケリー国務長官からもロシアや中国が新たな動きをみせていて、適切な時期ではないと懸念が伝えられたため、断念したもようだとしている。

　オバマ政権は、核軍縮に向けて模索を続けており、国連の安全保障理事国に核実験を控えることを求める決議案の草案を提示し、国連総会で決議採択を目指している。