ロシアのプーチン大統領は２０日に会見し、日本との平和条約締結について「道のりは簡単ではない」と述べた。来月の首脳会談を前に北方領土問題の進展に期待する日本をけん制した形。

　「ロシアも日本も（平和）条約を結びたいが道のりは簡単ではない。長い時間をかけて検討する」－プーチン大統領はこのように述べ、早期の平和条約締結には慎重な姿勢を見せた。来月１５日の来日を控え、北方領土問題を含む平和条約交渉を進展させたい日本をけん制した形。

　また、１９日の日露首脳会談で、北方領土での経済的な問題の解決について何ができるかを話し合ったとして、共同経済活動について協議したことを明らかにした。しかし、「最終的な合意はない」と協議を続ける考えを示した。

　北方領土での共同経済活動を巡ってはロシアの主権を認めることにつながりかねないため、日本は慎重な姿勢を取っている