プーチン大統領“北方領土”慎重な姿勢示す
ロシアのプーチン大統領は、日露首脳会談から一夜明け、北方領土問題の解決には「準備が必要だ」と述べて、慎重な姿勢を示した。
安倍首相も出席した会合で、プーチン大統領は「晋三」と呼ぶなど親しい関係をアピールしたが、領土問題を巡っては厳しい姿勢を示した。
「ウラジーミル(=プーチン大統領)、私たちの世代が勇気を持って責任を果たしていこうではありませんか」-安倍首相はスピーチの中でこのように述べ、領土問題の解決を呼びかけた。
しかし、プーチン大統領は、解決への意欲を見せながらも慎重な姿勢を崩さなかった。
プーチン大統領「思い切った措置の用意はあるが、その前の準備が必要だ」
解決の前提として、日本からの経済協力などを通じた信頼関係の構築が必要だとし、さらに「平和条約の締結後に、色丹島と歯舞群島を引き渡す」とした「日ソ共同宣言」にも言及し、2島の引き渡しでの決着を目指す姿勢も示した。
安倍首相は、今後、毎年首脳会談を行おうとの呼びかけ、プーチン大統領が拍手で応じる場面もあった。しかし、相手のペースにのみ込まれずに、ロシアの求める信頼関係をどう構築していくのかが今後の焦点となりそうだ。