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朴槿恵大統領“弾劾”にらみ駆け引き続く

2016年11月30日 16:58
朴槿恵大統領“弾劾”にらみ駆け引き続く

 朴槿恵大統領が、任期満了前の辞任を表明してから一夜が明け、韓国の政局は弾劾と辞任の時期をめぐりあわただしい動きをみせている。ソウルから坂口賢二記者が伝える。

 韓国では30日、朴大統領の即時退陣を求めて全国規模のストライキが行われている。ソウル中心部の広場には、主催者発表で2万人が集まり、「朴大統領は即退陣し、ただちに拘束すべきだ!」と繰り返しシュプレヒコールを上げている。

 29日の談話で、朴大統領は「進退を国会にゆだねる」とする一方で、辞任の具体的な時期については言及しなかった。次期大統領選挙の日程をにらんで与野党間で最も調整が難航する部分を丸投げした形で、参加者は「弾劾から逃れるための時間かせぎだ」などと酷評している。

 参加者「国民は退陣を求めているのに大統領は知らんぷりで失望した」「時間かせぎのための言い訳だ。12月2日に弾劾すべきだ」

 一方、今後の政局は、大統領の退陣の時期と弾劾の行方が焦点となる。大統領の辞意表明を受け、与党セヌリ党は30日、退陣の時期は4月末が望ましいとした。この日程だと、その後2か月間の大統領選挙期間を経て、選挙が実施されるのは6月。このスケジュールだと大統領選の準備に半年あてることができる。

 この日程に与党の非主流派も同意しているが、非主流派はさらに、朴大統領に自ら退陣の時期を明言するよう求めた。一方で、非主流派は与野党が協議をすることも求めていて、来月9日までに退陣にむけた進展がなければ、野党が進める弾劾手続きに賛成する方針。

 29日までは来月2日にも弾劾訴追案が採決される可能性があった。しかし、朴大統領が辞意を表明するという、いわば勝負にでたことで、弾劾手続きは1週間先延ばしになりそうだ。