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中国反発「“1つの中国”守るよう求める」

2016年12月3日 21:50
中国反発「“1つの中国”守るよう求める」

 アメリカのトランプ次期大統領は2日、台湾の蔡英文総統と電話で会談した。1979年の断交以来、トップ級の会談が明らかになるのは初めてで、中国政府は反発している。

 政権移行チームなどによると、トランプ氏は2日、蔡英文総統と電話で会談し、アメリカと台湾が経済、政治、安全保障で緊密に連携していることを確認した。蔡総統は、中国の圧力で台湾が国際機関の会議に参加できない現状を念頭に、「国際社会への参加と貢献のチャンスを得られるよう、台湾を支持してほしい」と述べたという。

 アメリカは、1979年の中国との国交正常化に伴い台湾と断交しており、トップ級の会談が明らかになるのは、それ以降、初めて。

 これまでのアメリカの外交政策から逸脱することになるが、トランプ氏はツイッターで、「蔡総統から電話があった」と強調した。

 一方、中国外務省は3日午後、アメリカに抗議したことを明らかにした。声明では、厳正な申し入れを行ったとした上で、「米中の大局的な関係が不必要な妨害を受けないために、1つの中国の原則を守るよう求める」としている。

 また、王毅外相も香港メディアの取材に対し、今回の電話会談は「台湾側の小細工」だと批判した上で、アメリカ側にも慎重な対応を求めた。

 一方、ホワイトハウスの当局者は、「『1つの中国』に基づく我々の政策に変更はない」「中国と台湾の平和と安定が、我々の基本的な関心事だ」として、アメリカ政府の姿勢に変わりはないことを強調している。