慰安婦問題「合意中断を要請する」韓国野党
韓国・朴槿恵大統領の弾劾訴追案が国会で可決された。友人による国政介入疑惑で、朴大統領はついに職務の停止に追い込まれた。
朴大統領の弾劾訴追案は、9日午後、国会で採決にかけられ、賛成234人、反対56人で可決された。大統領の弾劾訴追案が可決されるのは、2004年以来、12年ぶり2度目のこと。可決には、与党・セヌリ党から28人以上が賛成に回ることが必要だったが、結果としてはそれを大きく上回る62人が賛成票を投じたとみられる。
これは与党の議席の約半分で、朴大統領の身内の議員も弾劾を求める国民の声に逆らうことはできないと判断したものとみられる。朴大統領の職務は停止され、今後は憲法裁判所が大統領の罷免を認めるかどうか、最長180日間で判断を下す。
朴大統領は可決直後、混乱をもたらしたことについて謝罪した。
「国会と国民の声を重く受け止めており、現在の混乱がうまく収拾されることを心から願っています」-また、朴大統領は「今後は憲法裁判所の審理と特別検察官の捜査に淡々と応じる」とした。
こうした中、大統領の職務を代行することになった黄教安首相は、国政の安定のため、与野党に協力を呼びかけた。
一方、最大野党・共に民主党の秋美愛代表は、「慰安婦問題をめぐる合意の中断を要請する」と述べるなど、今後の日韓関係にも影響を及ぼしそうだ。