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オバマ大統領 地元シカゴで“お別れ演説”

2017年1月11日 12:42
オバマ大統領 地元シカゴで“お別れ演説”

 アメリカのトランプ新政権の誕生まで、10日となった。8年の任期を終えるオバマ大統領は10日、地元のシカゴで国民に別れをつげる演説を行った。会場から田口舞記者が伝える。

 黒人初の大統領となったオバマ大統領。国民が自分を育ててくれたと、何度も何度も「ありがとう」という言葉を繰り返した。

 オバマ大統領は、キューバとの国交正常化など8年間の成果を強調し、最後の演説でも自らの代名詞である「チェンジ、変革」についてこう訴えた。

 オバマ大統領「(シカゴで)普通の人々が関わり合い、協力し一丸となって初めて『変化』が起きると学んだ。その思いは大統領を8年務めた今でも変わらない」

 アメリカはまもなく、トランプ次期大統領の時代を迎える。しかし、差別的な発言を行ってきたトランプ氏への反発は続き、就任式でも大規模な抗議活動が予定されているなど、アメリカ社会は「分断」が際だっている。

 オバマ大統領は、この国は一部の人だけでなく全ての人を受け入れる国だと強調し、より良い将来を築くために国民ひとりひとりが声をあげることが大切だと訴えた。トランプ氏を直接批判することは避けた形だが、この国の将来に対する強い危機感を示す演説となった。