×

米、露主導のシリア和平協議に出席へ

2017年1月22日 7:55

 アメリカ政府は、ロシア主導で行われるシリア和平協議に出席することを明らかにした。

 内戦が続くシリアの和平に向けた協議は、停戦を決めたロシアとトルコが主導して今月23日にカザフスタンの首都アスタナで行われるもの。

 招待をうけていたアメリカ政府は、「シリアの危機を政治的に解決する決意があり、招待を歓迎する」として、カザフスタンのアメリカ大使を参加させると発表した。ロシアとの関係改善を訴えるトランプ政権が初めて国際舞台でプーチン政権と協力することになる。

 ロシアはこれまで、トルコやイランとともにアメリカ抜きで停戦を仲介し、協議の開催を目指してきた。しかし、ロシアのペスコフ大統領報道官は21日、国営テレビのインタビューで「アメリカの参加なしにはシリア問題の建設的な調整はありえない」と、米露の協力に期待を示した。

 イランはアメリカの参加に反対しているが、これを押し切って参加を求めた形。ロシアとしては、今回の協議をきっかけにして、自らの主導で米露関係の改善を始めたい狙いがあるとみられる。