世耕経産相、米通商政策“司令塔”と会談
アメリカのワシントンを訪れている世耕経産相は16日、トランプ政権の通商政策の司令塔・ロス商務長官と会談した。ロス長官は2国間の貿易協定を重視する姿勢を示したとみられる。
今回の会談は、4月にも行われる日米の経済対話が日本にとって厳しいものになることを予感させた。
世耕経産相「経済対話の下準備のための意見交換なので、きょうのやりとりについては詳しくご紹介することは控える」
会談の中で世耕経産相は「アジア太平洋全体で自由で公正な高いレベルのルールを作っていくべき」と指摘し、多国間の貿易協定の重要性を強調した。これに対し、ロス長官は2国間の貿易協定を重視するトランプ政権の方針を説明したものとみられる。
日本政府としては、アメリカが無理難題を「ゴリ推し」しかねない貿易協定の交渉は避けたいところだが、新たな対応を迫られる状況となっている。
また、ペリー・エネルギー長官などとの会談では、アメリカで子会社が原子力発電所を建設している東芝の経営危機について「東芝の財政的安定性はアメリカにとって非常に重要」との言及があったという。