ユネスコ新事務局長 米の脱退表明に危機感
ユネスコ(=国連教育科学文化機関)の新たな事務局長は、フランス出身のオードレ・アズレ氏に決定した。アメリカが脱退を表明するなど課題を抱えるユネスコの立て直しを担うことになる。
アズレ氏はフランスの前文化・通信相で、10日のユネスコ総会で女性として2人目の事務局長に正式決定した。
アズレ氏は最大の資金拠出国・アメリカが来年末の脱退を表明したことに危機感を示し、「門戸を開いて対話を続けることが重要だ」と述べた。
また、「世界の記憶」をめぐり先月、慰安婦に関する資料などが審査保留となったが、アズレ氏は「政治の介入で教育、科学、文化というユネスコの根本的なテーマがゆがめられることは損失だ」と述べ、ユネスコが政治利用されないよう取り組むなど新体制の構築に意欲を示した。