イシグロさん「私に残る日本、消えぬよう」
今年のノーベル文学賞に選ばれた日系イギリス人作家、カズオ・イシグロさんが7日、スウェーデンで記念講演を行い、作品で日本を取り上げた思いなどを語った。
カズオ・イシグロさん「私の頭の中に残る日本が消えてしまわないように、小説という形で再構築し『私の日本はこれだ』と言いたかった」
イシグロさんは、小説「遠い山なみの光」で長崎を取り上げた理由について、自分の記憶する日本の姿が失われつつあることを知り形として残したかったから、などと話した。
一方、今後の抱負についても語った。
カズオ・イシグロさん「社会の大きな変化より起きている議論や争い、戦争に対して、私は新たな観点を投げかけることができただろうか」
イシグロさんは、極右思想などが広がる中で、問題解決のために文学は重要な役割を果たせると信じていると話した。