“日韓合意は憲法違反”元慰安婦の請求棄却
慰安婦問題をめぐる日韓合意は韓国の憲法に違反するとして、一部の元慰安婦が韓国政府に損害賠償を求めた裁判で、韓国の裁判所は元慰安婦側の請求を棄却した。
この裁判は、2015年に交わされた慰安婦問題をめぐる日韓合意が韓国の憲法に違反するとして、元慰安婦10人が韓国政府に対し、日本円で1人あたり約1000万円の損害賠償を求めて訴えていたもの。
日韓合意は、慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的な解決」をうたったものだが、元慰安婦側は、日本の法的責任を認めないままの合意であり、国民の被害救済を放棄した韓国政府の責任を問うと主張していた。
この訴えについて、ソウル中央地裁は15日、日本の法的責任の認定などが不明確で不十分な点が多いとしながらも、「外交的な合意には幅広い裁量が許される」として、元慰安婦側の請求を棄却した。
元慰安婦側の弁護士は判決後、控訴する方針を示している。