日韓首脳会談スタート 日本側に“本気度示す”韓国側の狙いは?
日韓首脳会談が16日午後、首相官邸でスタートしました。
ーー韓国側の狙いは、どこにあるのか?
尹大統領としては関係改善にかける意思を直接、岸田首相に伝え、日本との関係の正常化を一気に進めたい考えです。韓国側でも、日本国内で“韓国への不信感”が根底にあることは意識していました。
今回、尹大統領は前例を踏襲せず、アメリカのワシントンよりも先に東京に来て首脳会談を行っています。日本側に本気度を示すとともに、日米韓の連携もより強固なものとしたいわけです。
そもそも韓国側は、いわゆる元徴用工問題で日本側に相当、譲歩しました。「交渉の最低ライン」としていた1.財団への“日本側の出資”と、2.日本側の直接の“お詫び”、これらを担保しないまま、先行して解決策を提示したからです。
ある日韓外交筋は「これは官僚にはできない尹大統領自身の政治決断だ」と述べ、側近らの慎重意見をおさえて大統領自らが決めたと明らかにしました。
当然、韓国国内では反対世論も根強く、一部の原告らは応じない姿勢です。
今後は尹大統領自らが決めた解決策を着実に履行できるのかが問われることになります。