日韓首脳会談スタート 「シャトル外交」再開を確認へ…日本政府の狙いと根強く残る不安
日韓首脳会談が16日午後、首相官邸でスタートしました。岸田首相は尹大統領を出迎え、しっかり握手を交わし2人は首脳会談に臨んでいます。
首脳会談は午後5時前からスタートしました。会談で両首脳は、定期的に相互訪問する「シャトル外交」の再開や日本から韓国への半導体素材などの輸出管理の強化措置を解除することを確認する見通しです。
両首脳は記者会見を行ったあと、夕食会に臨みます。
ーー会談での日本政府の狙いは、どこにあるのか?
16日朝の北朝鮮のミサイル発射で、ある政府関係者は「会談の重要性が高まった」と話しています。今回の会談で日本政府の最大の狙いは、北朝鮮に加えロシア、中国の脅威が高まる中、「韓国と連携して抑止効果を強化することだ」と外務省関係者は話しています。
一方で、政府内には「不安」も根強く残っています。
それは、岸田首相が外相時代の2015年、当時の韓国の政権といわゆる慰安婦問題で合意したにもかかわらず、政権が変わったあと破棄された「苦い記憶」があり、日本政府内から「今回も裏切られるのでは」という声も出ていました。
しかし、尹大統領が示した解決策を見て、岸田首相が会談を決断。ある官邸関係者は、「岸田首相が尹大統領に賭けた」と解説しています。