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英国研究者ら「処理水のトリチウム濃度は、中国の放出の半分以下」

2023年8月24日 1:13
英国研究者ら「処理水のトリチウム濃度は、中国の放出の半分以下」

日本政府が早ければ24日に開始することを決めた福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり、イギリスの研究者らが23日、オンラインで会見を開きました。「トリチウム濃度は、中国の原発から放出される水の半分以下の数値であり、人体への大きな影響はない」として、科学的見地から問題はないとの見解を示しました。

23日に、オンラインで会見を開いたのは、イギリスで福島第一原発の事故について研究している大学教授らです。

会見で、チョルノービリ原発の事故と、福島第一原発の事故の環境への影響を研究しているポーツマス大学のジム・スミス教授は、「今回放出される予定の処理水のトリチウム濃度は、中国の原発から放出される水の半分以下の数値であり、人体への大きな影響はない」と述べ、放出について、科学的見地から問題はないとの見解を示しました。

また、「放射線の影響について研究している人々の中で、今回の処理水の放出に反対している人はいないと思う」とも述べた上で、中国の日本産の食品への規制強化について、「科学的理由は何もない。経済的影響は、健康への直接的な影響よりもはるかに深刻で、規制の強化は漁業関係者の生活を損なうものだろう」と批判しました。

さらに、処理水の放出計画の信頼性については「人々が東京電力の対応を信用していないようだが、IAEA(=国際原子力機関)が独立した研究所にサンプルを送り、問題がないことを確認しているため、隠蔽(いんぺい)するのは非常に難しいだろう」としています。

IAEA(=国際原子力機関)も22日、「放出は国際安全基準に合致していて、環境などへの影響は無視できるものだと結論付けている」とする声明を発表しています。