台湾・蔡英文前総統 欧州へ出発 退任後初の海外訪問
台湾の蔡英文前総統が退任後初めての海外訪問のため、チェコなどヨーロッパ諸国へ向け出発しました。圧力を強める中国を念頭に、関係強化を図る狙いがあるとみられます。
台湾メディアによりますと、蔡英文前総統は12日夜、台湾を出発し、8日間の日程でチェコなどのヨーロッパ諸国を訪問します。蔡前総統が海外を訪問するのは退任後、初めてで、滞在中はチェコの首都プラハで開催される民主主義に関するフォーラムで講演するということです。
チェコは台湾と外交関係はありませんが、高官が行き来するなど交流を深めています。
今回の外遊を前に、頼清徳総統は蔡前総統と意見交換し、「台湾にとって最高のスポークスパーソンだ」と歓迎し、「ヨーロッパ諸国と台湾の友好関係を深め、さらに緊密になることを期待している」としています。
台湾としては、“台湾統一”を掲げる中国が圧力を強める中、ヨーロッパ諸国との連携強化を図る狙いがあるとみられます。
一方、イギリスのガーディアン紙は、訪問先として当初、イギリスも予定されていたものの、ラミー外相が近く中国を訪問するため反発を懸念し、蔡前総統側に延期を要請したと報じています。