ロシアのプーチン大統領は２９日、政府が打ち出した年金制度改革案の緩和を発表した。国民の強い反発を受け、支持率が急落したことに危機感を募らせたものとみられる。

プーチン大統領は２９日、異例のテレビ演説を行い、政府が今年６月に打ち出した年金制度改革案の緩和を発表した。

改革案は、財政悪化を受けて、年金受給開始年齢の引き上げなどが盛り込まれている。しかし、これに国民が強く反発し、５月に８０％を超えていた大統領の支持率は、今月には６２％台にまで落ち込んだ。

プーチン大統領は、支持率の急落に危機感を募らせたものとみられるが、演説では「いま変えなければ、国と子どもに対して無責任だ」などと理解を求めた。