×

シリア「地上の地獄」激戦地に残るトンネル

2018年10月23日 16:17

中東・シリアで激しい戦闘により「地上の地獄」と呼ばれた首都ダマスカス近郊の東グータ地区で、反体制派が地下に作った拠点に22日、NNNのカメラが入った。亀甲博行記者が報告。

トンネルは東グータ地区全域にアリの目のように張り巡らされたもので、アサド政権軍によると全長は34キロ。反体制派が空爆を避けるとともに、予想外の場所に現れて反撃するなど戦闘が長引いた原因にもなった。トンネルは車が通れるほど広く、実際に兵器や物資を運ぶために使われていた車がそのまま放置されていた。

兵士「(トンネルには)爆発物や迫撃砲の砲弾爆薬などが残されていた」

まだ爆発物などが残されている可能性もあり立ち入りが禁止されているトンネルも多いことから、今後、復興の妨げになることも予想される。

また、地上に出ると、一帯の建物は完全に破壊されていて、この地域の制圧から半年がたっても手付かずのまま。

ダマスカス中心部は日常の生活が営まれていて、内戦の終わりが近づいていることが感じられるが、ほんの数キロしか離れていない東グータ地区では厳しい現実が残ったままとなっている。