ロバート・フチガミさん死去 94歳 太平洋戦争中に日系人収容所に強制連行

アメリカメディアによると、太平洋戦争中に、アメリカ・コロラド州の日系人収容所に強制連行された体験を持つ日系2世、ロバート・フチガミさんが亡くなっていたことがわかりました。94歳でした。
太平洋戦争のきっかけとなった真珠湾攻撃後、アメリカで日本人の血を引いた人間は「敵性外国人」とみなされ、およそ12万人の日系人が収容所に連行されました。
1930年生まれのフチガミさんは12歳の時、農園を営む家族とともに、突然移動を命じられ、西部コロラド州にあるアマチ収容所に送られました。
フチガミさんは去年、NNNの取材に、「3年にわたる収容所生活ではプライバシーは一切無く、私は全て失った。何も悪いことはしていないのに日系人というだけで理不尽な体験をした」と当時の状況を明かしました。
その上で、「94歳になった今も当時起きたことを人々に伝え状況を変えていく」と、戦時下の差別を伝え続けていく大切さについて述べていました。
トランプ大統領は今月、日系人の強制収容に使われた「敵性外国人法」を不法移民を強制送還するために適用しました。
これを受けロサンゼルスでは、日系アメリカ人らが「危険な歴史を繰り返すべきではない」と抗議デモが行われました。