米トランプ大統領、不法移民強制送還の差し止め仮処分の連邦地裁判事「弾劾されるべきだ」

アメリカのトランプ大統領は18日、敵性外国人法を使った不法移民の強制送還を差し止める仮処分を出した連邦地裁の判事について、「弾劾されるべきだ」と主張しました。
トランプ政権は今月16日、戦時下に大統領の権限で敵対国の市民を拘束し、送還することを認める「敵性外国人法」を活用し、ベネズエラの犯罪組織のメンバーをエルサルバドルに国外追放したと発表しました。
これに対し、ワシントンの連邦地裁は、この法律は適用できないとして、強制送還を差し止める仮処分を出しましたが、トランプ政権による強制送還は実施されました。
一方、ホワイトハウスのレビット報道官は17日、連邦地裁の命令が出る前に、強制送還のための航空機は出発していたなどと主張しました。
ホワイトハウスと司法が真っ向から対立する中、トランプ大統領は18日、差し止めを命じた判事を「急進左派の狂人」と呼び、「私はただ有権者が望むことをやっているだけだ。弾劾されるべきだ」と自身のSNSに投稿しました。
トランプ氏の投稿に対し、ロバーツ最高裁判官は「弾劾が司法の決定に対する意見の相違への適切な対応でないことは、2世紀以上にわたり確立されてきたことだ」とトランプ氏を批判しました。