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北朝鮮の金正恩委員長ベトナムでの動向は?

2019年2月26日 23:02

27日の米朝首脳会談を前に、26日、ベトナム・ハノイ入りした北朝鮮の金正恩委員長。ベトナムでの動向を井上記者が伝える。

金委員長は、さっそく日本時間の午後7時過ぎに滞在先のホテルを出た。向かった先は北朝鮮大使館。金委員長が館内に入った直後には、大きな歓声があがっていて熱烈な歓迎を受けたようだ。1時間ほど滞在したが、自分の受け入れ準備を進めた大使館員らを激励したものとみられる。もう一方の主役、トランプ大統領はこの後ハノイの空港に到着する予定。

2人とも26日中に到着するものの、実際の会談は27日夕方以降になる模様。その会談の舞台は私が今いる場所、ここ「オペラハウス」が会場になるとみられる。まずは、通訳だけを交え、1対1で短い会談をもつ予定。トップダウンで物事を進める両首脳なため、短時間とはいえ、この会談は極めて重要。その後、少数の側近を加え夕食を共にする予定。

一方、日中の動きだが、トランプ大統領はベトナム政府の要人との会談、金委員長はハノイを離れ工業団地などを視察する模様。

今回のようにギリギリまでスケジュールが明らかにされないのは、異例のことだ。それだけ、両国間で難しい調整が続いている証拠と言える。肝心の非核化の道筋についても協議が続いているとみられ、最後はトップ同士の判断となる。

ただ、トランプ大統領、国内の厳しい状況からわかりやすい外交成果を欲しがっている。北朝鮮が非核化の道筋が見えたとは言えないような措置を示した場合でも、大きな見返りを与えてしまうのではないか、そんな懸念が出ている。