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温暖化止めろ!世界中で子供たちが一斉デモ

2019年3月29日 5:29

今月、ヨーロッパを中心に世界100か国以上で、子どもたちが一斉にデモを行った。その理由は温暖化対策について。きっかけはスウェーデンの1人の少女だった。

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今月15日、イギリス・ロンドンで大規模なデモが行われた。平日の金曜日にもかかわらず、大勢の子供たちが声を上げて行進した。

「気候変動を止めろ!! 気候変動を止めろ!!」

求めているのは、地球温暖化への対策。

デモの参加者(17)「国は十分な対策をしていません。気候変動の影響を一番受けるのは私たちの世代です」

この日は、平日の金曜日。本来であれば学校にいる時間だが、主催者によると、イギリスではこの日およそ5万人が参加したという。なぜ授業を休んでまで、デモに参加するのだろうか。

きっかけをつくったのはスウェーデンに住むグレタ・トゥーンベリさん(16)。去年、地球温暖化への対策を求めるため、授業をボイコットし、ストックホルム議会の前でたった1人で座り込みを始めた。金曜日に行ったことから、運動は「Fridays For Future」と呼ばれ、SNSなどで拡散。

世界中の子供たちの共感を呼び、ヨーロッパをはじめ日本を含むアジアなど100か国以上で行われるまでになった。

グレタ・トゥーンベリさん「私たち若い世代は気候変動の原因に直接関わっていませんが、危機と向き合っていかなければなりません」

AP通信によると、ノルウェーの議員がトゥーンベリさんをノーベル平和賞に推薦するなど、世界が注目する存在となった。

しかし、その一方で、授業を欠席する手法には疑問の声もある。

イギリス政府は、環境問題に関心を持つことの意義は認めつつも、「授業を休むことは温暖化の問題の解決にはつながらない」と呼びかけた。

先月、EU(=ヨーロッパ連合)の会議に招かれたトゥーンベリさんは、この批判に対し─。

グレタ・トゥーンベリさん「『勉強時間を無駄にしている』と言われますが、政治家は数十年間、時間を無駄にしてきました。問題が解決されるまで私たちはやめません」

批判がある一方、運動に理解を示す動きも出てきている。ロンドンにある学校、キングアルフレッドスクールでは、運動への参加を保護者が許可すれば、授業を欠席できるという。

校長のロバート・ロバット氏は、「子どもたちが環境問題に関心があるなら、デモ活動に参加すべきです。自分たちの声を届け、社会を変えるのは大きな経験になる」と話す。

今回の運動を「教育の機会」ととらえていて、今月のデモには、この学校から生徒70人以上が参加した。

1人の少女の行動がきっかけで広がった子供たちの運動。賛否の声が上がる中、少しずつ周りの大人たちも動かし始めている。

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