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米国“三冠レース”に日本馬…挑戦の舞台裏

2019年6月21日 3:15

競馬大国・アメリカの三冠レースの一つ「ベルモントステークス」。“最強の馬”を決めるともいわれる伝統のレースに、日本の馬が挑戦した。その舞台裏を取材した。

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今月8日。アメリカ・ニューヨーク州にあるベルモントパーク競馬場。ニューヨーカーたちが熱狂していたのは、アメリカでの三冠レースの一つ「ベルモントステークス」だ。

年に一度の注目のレース。競馬場にはドレスコードがあり、男性はジャケット、女性は帽子やドレスなどで着飾り、やってくる。

観客「この3年間、毎年大学の友達と来ている」

観客「ニューヨーカーにとってベルモントステークスは三冠レースで最高のレース」

1867年から続き、三冠レースの最後のレースで、最も距離が長く、“最強の馬”を決めるレースとも呼ばれている。勝者に贈られるトロフィーはティファニー製で、4億円近くの価値があるという。

その伝統のレースに、日本から挑戦したのがマスターフェンサー。日本の馬として初めての三冠レース勝利という快挙を目指す。

レース3日前。実際のコースを全力で駆け抜ける最後の調整を行った。水浴びをしている間も元気な様子を見せたマスターフェンサー。しかし、最初は海外遠征に戸惑っていたと言う。

調教師・角田晃一さん「ナーバスになっていたかなと。(餌を)食べなかった時期もありましたけど。徐々に馬が精神的に強くなって、たくましくなったので、こちらもほっとしています」

そんなマスターフェンサーに、地元の記者たちも注目していた。

アメリカ人記者「ベルモントでのマスターフェンサーの走りを、すごく楽しみにしている。タフで層が厚いレースだが、彼の血統ならできると思う。3着以内に入っても驚かない」

そして迎えた本番。会場には、日本人の競馬ファンも。

日本人の競馬ファン「日本の馬が、もしかしたら勝てるかもしれない。記念すべき日になるかもしれないと思いまして、これはもう見逃せないなと」

「ニューヨーク・ニューヨーク」の合唱とともに始まったレース。レース終盤、最後方から猛烈に追い上げる。しかし、3馬身差で及ばず、5着に終わった。

調教師・角田晃一さん「結果は5着で満足とはいかないですが、チーム・スタッフもよく頑張ったと思います」

ヘルメットに日の丸をつけてレースに臨んだルパルー騎手は─。

ルパルー騎手「日本のチームの一員になれてよかった。日本の馬がもっとアメリカで三冠レースに出走してくれることを期待しています」

マスターフェンサーの三冠レース勝利はならなかったが、来月もアメリカでのレースに出走予定で、挑戦はまだまだ続く。