香港政府トップ「改正案はもう死んだ」
香港で抗議活動が続く逃亡犯条例の改正案をめぐり、9日、香港政府トップが会見し、「改正案はもう死んだ」と述べ、これ以上審議を進めない考えを改めて強調した。
香港では、逃亡犯条例改正案の完全な撤回を求め、8日も23万人以上の市民がデモを行った。
事態が収まらないなか、9日、香港政府トップの行政長官が会見し、これ以上審議を進めない考えを強調した。
香港政府・林鄭月娥行政長官「(改正案の審議再開の)予定はない。改正案は死んだ」
行政長官はこう述べた上で、条例改正をめぐる政府の仕事が完全に失敗だったとの認識を示すとともに、学生らが求めている対話を、新たに、公開の場で受け入れる考えを示した。
混乱した事態の収束を狙った会見だが、条例改正案の「完全な撤回」という表現は口にしていない。
これをうけて香港の民主派団体は会見を行い、「香港の法律用語に『死んだ』という言葉はない」として、あくまで撤回を明言するよう求め、今後、再び大規模デモを行う可能性を示唆した。