飛しょう体発射 米韓合同軍事演習に反発か
韓国軍によると、北朝鮮は25日早朝、東部の元山一帯から日本海に向けて飛しょう体2発を発射した。
韓国軍によると、北朝鮮は午前5時34分に1発、午前5時57分に1発、東部の元山一帯から日本海に向けて飛しょう体を発射した。飛行距離は約430キロだという。韓国軍は追加の発射がないか警戒を続けている。
北朝鮮は5月9日に短距離ミサイルを発射していて、アメリカ政府関係者はNNNの取材に対し、「今年5月の時と似ている」と指摘している。
北朝鮮の外務省は今月16日、来月に予定されている米韓合同軍事演習について、「我々に対する露骨な圧迫だ」と非難し、「アメリカとの実務者協議開催に影響を与える」と述べていて、今回の発射は米韓合同軍事演習に反発するとともに、アメリカを強くけん制する狙いがありそうだ。
日本政府によると、飛しょう体は日本の領域や排他的経済水域への飛来は確認されておらず、日本の安全保障に影響はないという。日本政府は、飛しょう体は短距離弾道ミサイルの可能性もあるとみて分析を急いでいる。
今回の発射について、防衛省幹部は「アメリカとの非核化交渉が進まないことへの不満を示すとともに、国内向けにも強硬な姿勢をアピールする狙いがあるのではないか」と話している。
また、別の政府関係者は「米韓合同軍事演習への不満もあるのではないか」としている。