経済減速懸念…ダウ、今年最大800ドル安
14日のアメリカ・ニューヨーク株式市場は、世界経済の減速懸念が強まり、売りが広がった。ダウ平均株価は下落に歯止めがかからず、最終的には800ドル安と、今年最大の下げ幅で取引を終えている。
14日のニューヨーク株式市場でダウ平均株価は、前の日の終値から800ドル49セント値を下げ、2万5479ドル42セントで取引を終えた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数も242.42ポイント下げて、7773.94で取引を終えている。
中国とドイツで相次いで発表された経済指標がいずれも低水準となり、世界経済の減速懸念が強まった。これを受け、朝方に債券市場で10年物の国債の金利が2年物の金利を12年ぶりに下回った。これは「逆イールド」と呼ばれ、景気後退の前触れとされるため、幅広い銘柄に売りが広がった。ダウ平均株価は全面安となり、終値の下げ幅は800ドルを超え、今年最大となった。
市場関係者は「世界経済の減速懸念の背景には、アメリカと中国の貿易摩擦がある。これが改善されないと、日本を含む世界の市場や経済が一段と冷え込む恐れがある」と話している。