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ウクライナ戦闘停止の行方は? 米露“一部合意”も…「効果はほとんどない」米メディアから疑問の声

2025年3月19日 19:55
ウクライナ戦闘停止の行方は? 米露“一部合意”も…「効果はほとんどない」米メディアから疑問の声

ウクライナ情勢をめぐり、トランプ大統領とプーチン大統領がエネルギー関連施設への攻撃停止で合意しました。ただ、アメリカメディアは「効果はほとんどない」と指摘しています。

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FOXニュースの取材に応じたアメリカのトランプ大統領。“あの人”との電話会談に、手応えを感じたようです。

アメリカ トランプ大統領
「素晴らしい電話だった。2時間は続いたかな。平和に向けて多くを話した」

電話の相手は、ロシアのプーチン大統領。ウクライナでの戦闘終結に向け、両者は双方のエネルギー関連施設への攻撃停止で合意しました。

しかし、当初期待されていた「全面停戦」は、ロシアが受け入れませんでした。

ウクライナの首都キーウでは、合意が発表された後も、夜空に爆発の光が…。ゼレンスキー大統領によると、無人機約40機が各地に飛来。市民や民間施設への攻撃は続いています。

アメリカメディアは合意について「ロシア軍の猛攻を阻止する効果はほとんどない」と指摘しています。

ゼレンスキー大統領は…。

ゼレンスキー大統領
「ロシア人を信じるということに、我々は疑い深くなっています。プーチンへの信頼はありません」

エネルギー施設への攻撃停止を支持したものの、「プーチンは全面的な停戦案を事実上拒否した」と指摘し、ロシアへの圧力継続が必要だとあらためて訴えました。

さらに、ロシア側の発表には“気になる要求”が…。

ロシア側発表文
「(停戦への)重要な条件は、ウクライナへの外国からの軍事援助と情報提供の完全な停止だ」

プーチン大統領が示した条件です。

ウクライナとの関係悪化を受け、アメリカは今月、一時的に機密情報の提供を停止しましたが、直後にウクライナ軍はロシア西部の占領地の多くを失い、ロシア軍に有利に働いたとの見方があります。

ところが、この点について聞かれたトランプ氏は…。

──支援の即時停止を求められた?

アメリカ トランプ大統領
「いや、支援については話し合っていない。議題は多かったが、支援の話はなかった」

ロシア側と食い違う説明。

23日にはサウジアラビアで、米露の高官協議が行われる予定です。アメリカは交渉の主導権を取り戻し、全面的な停戦の実現へ近づけるのでしょうか。

最終更新日:2025年3月19日 19:55