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露「穀物輸出」合意停止 欧米各国から非難相次ぐ

2022年11月1日 6:21
露「穀物輸出」合意停止 欧米各国から非難相次ぐ

ロシア軍がウクライナの民間インフラを狙った攻撃を続けています。ウクライナ側の発表によりますと、首都キーウでは先月31日、一時、35万戸が停電し、市内80%が断水しました。

ロシア国防省「ロシア軍はウクライナの軍事施設とエネルギーシステムに対し、空と海から高精度ミサイルによる攻撃を続けた」

このロシア軍の攻撃について、ウクライナのシュミハリ首相は、「10の地域が攻撃を受け、18施設が被害を受けた。7つの地域で停電が起きた。ほとんどがエネルギー施設だ」とSNSに投稿しました。

首都キーウでは一時、停電と断水が起き、クリチコ市長は地元のテレビに「35万戸が停電し、80%が断水している」と被害の大きさを説明しました。

プーチン大統領は先月14日、大規模な攻撃は必要ないが、標的とする施設への攻撃は行うとしていました。

一方、ロシアが、ウクライナ産穀物の輸出の合意を停止したことをめぐり、ウクライナ側は先月31日、12隻の貨物船が国外へ向けて出港したことを発表しました。仲介をしてきた国連とトルコとの間で出港に同意していて、輸出を続ける方針です。

こうした中、国連の安全保障理事会が開かれ、欧米各国からロシアによる合意停止への非難が相次ぎました。

また、事務次長は「ロシアからは合意を脱退するわけではなく一時的な停止と聞いている」と説明しました。

一方、ロシアの国連大使は「ウクライナは穀物の回廊を軍事目的で使用している」と主張した上で、「我々の検査なしに貨物船が黒海を通過することは容認できない」と述べました。