ゼレンスキー氏「大規模な飢饉の脅威を再び…」ロシアの穀物輸出合意停止を非難
ロシアが黒海からの穀物輸出の合意への参加を停止したと発表したことについて、ウクライナのゼレンスキー大統領は29日、「大規模な飢饉の脅威を再び与えようとしている」と非難しました。
ロシア国防省は、ウクライナ軍が29日、16機のドローンを使ってセバストポリ港の艦隊を攻撃し、ロシア軍が撃退したと発表しました。ロシア側は、「攻撃を受けた艦船は黒海からの穀物輸出に関わっていたが、貨物船の安全の保証ができなくなった」として、国連などが仲介し8月に始まった穀物輸出の合意の履行を「無期限に停止する」と発表しました。
これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は「ロシアは9月から食料を積んだ船の運航を妨げていた」として、200万トン以上の食料を積んだ176隻の船が海上にとどまっていると述べました。その上で、「大規模な飢饉の脅威をアフリカやアジアに再び与えようという意図だ」とロシアを非難しました。
一方、ロシア国防省は、今回のセバストポリ港への攻撃と、9月にバルト海で起きたガスパイプライン「ノルドストリーム」の爆発に、イギリスが関わっていると指摘しました。イギリスが関与したとする根拠は示していません。
イギリス国防省は「壮大な規模の虚偽の主張」だとして、ロシア側の主張を否定しています。