台湾地震、50人近くと連絡取れず 大きく傾くビルから20人以上救出も
3日、台湾沖で発生した大地震では、いまだ50人近くの人と連絡が取れなくなっています。被害の大きかった東部の花蓮県から中継です。
震源に近い、台湾東部の花蓮県の中心都市です。住居としても使われていたビルは低層階が押しつぶされ、現在は大きく傾いています。
この建物からは、20人以上が救出されましたが、台湾メディアによると、地震が直後に逃げたものの、猫を助けようとビルに戻った女性が亡くなったということです。
日本時間の3日午前9時ごろ、台湾東部沖を震源とする大きな地震が発生しました。揺れの大きかった花蓮県では、複数の建物が倒壊したほか、渓谷のハイキングコースで登山客などが落石に遭い、死亡しています。
倒壊した建物の住民
「すごく揺れた。テーブルをつかんでずっと叫んでいた。その後、停電して、息子の妻と一緒に脱出した」
台湾当局によりますと、この地震でこれまでに、9人が死亡、1000人以上がケガをしているほか、4日朝、新たに連絡が取れない人が46人に上ると発表しました。
山間部では、鉱山や、ホテルの従業員らが閉じ込められていたり、連絡が取れなくなるなどしていて、4日朝も、消防などによる救助活動が行われています。
4日朝、花蓮県の中心部に向かう道路では、いたるところに落石などがありました。
新幹線などが走り開発の進んだ西部に比べ、花蓮県などがある東部では、幹線道路も少なく、道路の寸断により、物資の輸送の遅れも懸念されています。