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「覆面禁止法」中国政府が香港政府支持強調

2019年10月4日 21:23

香港政府は4日、抗議活動の参加者がマスクなどで顔を覆うことを禁じる「覆面禁止法」を制定した。審議を必要としない異例の手段での法律制定に反発の声が広がっている。

林鄭月娥行政長官「行政会議はけさ特別会合を開き、緊急条例を適用し、顔を覆う行為を禁じる新たな規制として「覆面禁止法」を制定することを決めた」

香港政府トップの林鄭月娥行政長官はこう述べた上で現地時間5日午前0時に「覆面禁止法」が施行されると明らかにした。最高で禁錮1年が科されるという。

法律の制定にあたり香港政府は、立法会での審議を必要としない「緊急条例」を適用した。これは、過去50年以上、発動されていない異例の措置。香港政府としてはデモ隊が顔を隠すことを禁じることでデモの過激化を抑える狙いがある。

法律制定を受け、市民はさっそく反発している。抗議の意を示すためにマスクをつけた人々が「マスクはこのデモの象徴で、法律に関係なくこれからも着用する」と憤りの声をあげた。

一方、中国政府は先ほど談話を発表し、「他国にも同様の法律はあり、暴力を止め、秩序を回復するために必要だ」として、香港政府を支持する立場を強調した。