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NYダウ 米中貿易摩擦悪化の懸念広がる

2019年10月9日 7:29

8日のニューヨーク株式市場は、アメリカが中国企業に対する新たな禁輸措置を発表したことなどから、米中貿易摩擦がさらに悪化するとの懸念が広がり、ダウ平均株価は300ドル以上値を下げて取引を終えている。

8日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、前日比313ドル98セント安の2万6164ドル04セントで取引を終えた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数も132.52ポイント下げて7823.78で取引を終えている。

前の日に、中国がウイグル族を弾圧しているとしてアメリカが28の中国企業などに対する新たな禁輸措置を発表した。これを受け、米中の貿易摩擦が悪化するとの懸念が広がり、この日は中国との関係が深い銘柄を中心に売られた。

午後に入り、FRB(=連邦準備制度理事会)のパウエル議長が講演で、短期金利が乱高下することを防ぐ対策をとることを示唆すると、一時、下げ幅を縮小した。しかし、その後、アメリカがウイグル族など少数民族への弾圧に関与したとする中国政府の高官らへのビザの発給を制限すると発表したことで再び売りが拡大した。

市場関係者は、「10日から始まる閣僚級の米中貿易協議について市場では進展への期待が一気に後退している」と話している。