中国外相、英・仏・EUと相次いで電話会談
ウクライナ問題をめぐり、中国の王毅外相がイギリス、フランス、EU(=ヨーロッパ連合)と相次いで電話会談しました。
王毅外相はロシアの立場に理解を示しつつも、「現在の情勢は望ましくない」として、交渉を通じた問題解決を呼びかけました。
中国外務省によりますと、王毅外相は25日に行われた一連の会談で、「NATO(=北大西洋条約機構)が東方に拡大する中で、ロシアの安全保障上の正当な要求は重視され、解決されるべきだ」と述べ、ロシアの立場に理解を示しました。
一方で、「ウクライナの現在の情勢は望ましくないものである」とした上で、「ロシアとウクライナの直接対話と交渉が早期に行われることを歓迎する」と強調しています。
中国は、国連の安全保障理事会で、ロシアを非難する決議案について採決を棄権しましたが、王毅外相は一連の会談で「安保理の行動は、火に油を注ぐのではなく、外交的解決を促すものでなければならない」と述べ、武力行使や経済制裁を認めるような安保理決議には賛成しないとの立場を説明したということです。