ハワイ・マウイ島の山火事を巡り、電力会社のハワイアン・エレクトリックは火災発生の当日、送電線の通電を「6時間以上前に止めていた」とする声明を発表しました。

マウイ島で今月8日に発生した山火事では、観光地のラハイナと周辺の住宅が壊滅的な被害を受け、これまでに115人の死亡が確認されています。

今回の山火事の出火原因はまだわかっていませんが、電線が落ち、草に引火した可能性が指摘されていて、マウイ郡は24日、通電を止めなかったことが火災につながったとして、ハワイアン・エレクトリックなどに対し、損害賠償を求める訴えを起こしました。

これに対し、ハワイアン・エレクトリックは27日、声明を発表し、山火事が発生した8日の朝に強風で落ちた送電線から出火したことを確認しましたが、この火事は消防によって鎮火されていたとしています。

その後、同じ地域の別の場所で午後3時頃に火災が発生しましたが、通電は6時間以上前から止めていたと主張し、「郡が（山火事の原因の）調査を終える前に裁判を急いだことに驚くとともに失望した」としています。