スリランカ首相が辞任 支持派と反対派が衝突で多数死傷者も
マヒンダ・ラジャパクサ氏
深刻な経済危機に陥っているスリランカで9日、マヒンダ・ラジャパクサ首相が辞任しました。現地では政府支持派と反対派の間で衝突が起き、多数の死傷者が出ています。
スリランカでは、外貨の不足に加え、ロシアのウクライナ侵攻の影響で、燃料や食料品などの物価が急上昇し、市民の抗議デモが激化しています。非常事態宣言も発令され、混乱が続く中、マヒンダ・ラジャパクサ首相が辞任を表明しました。
地元メディアによりますと、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領が、兄のマヒンダ氏に対し、「現在の政治危機を解決するため」として辞任を求めたということです。
大統領は、首相の辞任で事態の収束を図りたい考えとみられますが、混乱が収まるかは不透明です。
現地では9日、政府反対派と支持派の間で激しい衝突が起き、AP通信によりますと、5人が死亡、およそ190人がケガをしたということです。