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ゼレンスキー大統領あす来日 日本行きを決断した背景は?

2023年5月19日 16:18
ゼレンスキー大統領あす来日 日本行きを決断した背景は?

複数の日本政府関係者によりますと、ウクライナのゼレンスキー大統領があす20日に日本を訪れ、21日にはG7広島サミットに出席することがわかりました。ゼレンスキー大統領があえて日本行きを決断した背景には何があるのでしょうか。ウクライナの首都キーウから橋本雅之記者が伝えます。

大統領の日本訪問について、さきほどウクライナ政府高官は地元メディアに対し、「非常に重要なことが決定される場であり、我々の利益を守るためには大統領の出席が絶対に必要だ」と話しました。

ウクライナは近く、領土奪還に向けた大規模な反転攻勢に出るとみられています。この作戦を成功させるためには、欧米による軍事支援の継続が不可欠です。ゼレンスキー大統領としては、反転攻勢を前に、改めてG7の首脳らに対し、直接、支援の強化を訴える狙いがあるとみられます。

さらに今回、広島での会合には、インドやブラジルなど、反ロシアに踏み切っていない国々も参加します。ゼレンスキー大統領は、そういった国々の首脳らに対し、直接ウクライナの正当性を主張し、国際社会のロシア包囲網をより一層強めたい考えです。

──反転攻勢を前にいま首都キーウはどのような状況でしょうか?

日中はこうして多くの市民が街に出ていて、日常が戻っているかのように見えます。ただ、反転攻勢を前にロシア軍はキーウを狙った集中的な攻撃を行っています。私が滞在するホテルからもウクライナ軍がロシアのミサイルや無人機を迎撃する際の非常に大きな爆発音が何度も聞こえています。

──戦争が長期化する中でウクライナの人々はどう感じているのでしょう?

ウクライナで取材をしていて感じるのは、国民一人一人が何としても自分たちの国を守りたい、守らなければならないという強い思いを持っていることです。

現在、反転攻勢に向けて新たに志願兵の募集が行われていますが、数万人規模の民間人が応募するなど、戦争が長期化する中でも国土奪還への士気は衰えていないように感じます。