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韓国の寺に所有権?“対馬仏像”控訴審再開

2020年4月28日 17:46

長崎県の寺から盗まれ、韓国で見つかった仏像が日本に返還されていない問題をめぐり、韓国の寺が過去に略奪されたものだとして所有権を主張している裁判で、28日、およそ10か月ぶりに控訴審が再開されました。

長崎県対馬市の寺が所蔵していた「観世音菩薩坐像」は2012年に盗まれ、その後、韓国で見つかりましたが、韓国の寺が「中世に日本に略奪された」と主張し、仏像は韓国政府が保管しています。

韓国の寺が所有権を主張して訴えを起こした裁判で1審は、韓国政府に対し、仏像を寺に引き渡すよう命じましたが、韓国政府は、仏像と寺の関係が十分に証明されていないとして控訴しました。

韓国メディアによりますと、およそ2年前に始まった控訴審は、日本側から文書の返信が遅れ、延期されてきましたが、28日、およそ10か月ぶりに再開され、今後、仏像がつくられた年代を改めて鑑定することなどが確認されました。

控訴審も韓国の寺に所有権を認めた場合、日本への返還がさらに難しくなることは確実で、裁判の行方が注目されます。